まっきーの備忘録

ゲーム・アニメ・マンガ等の感想の記録です。

遙か7兼続ルート感想【ネタバレ】

7人目は兼続です。

クリアしたのは7/18(土)。

以下、ネタバレには配慮しませんので、お嫌な方はここまでで。


**********


今回、公式サイトにもゲームについてきた冊子にも登場人物の年齢が書かれていませんが、おそらく最年長。Wikipediaで生年を見てみたところ、実在の直江兼続はゲーム開始時の1599年時点で39歳でした。ぎりぎり三十路。これが厳しいから年齢出せないのかな??流石に40歳目前なら、大和にあちこちでおっさん呼ばわりされても仕方ないですな。

序盤で、上杉家が第一なので八葉は断りたい、どうしてもと言うなら俺に君を欲しいと思わせてみな、と言う兼続。大人の余裕たっぷりといった感じで七緒に接しますが、アイスが美味しいと大興奮してみたり、現代で見る色々なものに興味深々になったりと、なんだか可愛らしい面を出してきます。

この人は、常に調子良く言葉巧みに人を煙に巻く軽い感じに見えて、根本は忠義心が厚く、領国の現状を憂い、未来に向けて常になんとかしたいという思いで行動しているというところが、とても良いですね。その思いにピタっとはまる解をくれた七緒に気持ちが傾くのも納得。

で、このルートでは、個別ルートに入る前に恋が成就してしまいます。決定的になる1つ前のイベントでは、兼続の気持ちが100%なら七緒の気持ちは40%くらい?という感じなので(「ちゃんと答えを出さないと」とか言ってるし)、富士山後の会話で「君の心の隙につけこむようで悪いが」と言っている通り、上手いことつけこんだなという感じが無くもない。でもまあ、この時点からがっつり両想いという前提で交わされる、その後の会話やイベントが楽しいので良いです。

皆に米沢行きを告げた時の周りの反応も楽しいですが、兼続本人も照れたりしない余裕っぷりながらも、うきうき惚気ているのが好きですね。その後、秀信への報告のために岐阜城へ行き、近くの大垣城を訪れていた三成に会い(カピタンとも)、戦に向けて動き出す状況を感じて、自分だけ米沢に行ってよいか悩む七緒ですが、五月、大和、阿国が背中を押してくれます。この時の三者三様の言葉が良いのだよね。みんな優しいよ。

本人の強い希望であやめちゃんを伴って米沢に行き、最初はジャガイモを育てたり町を活気づけたりと平和ですが、上杉の謀反を疑われて不穏な空気になります。五月の助言に従って、関ヶ原の戦いのきっかけとなった『直江状』の内容を変えたものを、七緒が龍穴を経由して届けますが、結局、戦は始まってしまう。

その後の七夕の夜の夢って、イベントとしては切なくて良いのですが、どう解釈すればよいのですかねぇ?本当に夢?いまいちよくわかりませんが、阿国や大和の気遣いが優しいな、というのと、最後に「嘘つき」と言わせた方の会話が好きだな、と思いました。その後の龍穴での再会を見ても、「双方が同時に見た夢」以上のことは分からなかったなぁ。この再会イベントも甘くて良かったですが。待ってる連中はおせーなー。。。と思っていたことでしょう。

なんとか岐阜城を守ろうと、現代から持ってきた文明の利器を駆使して頑張り(この辺、面白かった!)、防衛に成功しますが、もう1つの要である大垣城が落ちてしまい、兼続と七緒は関ヶ原の三成の陣へ。(長政との一騎打ちの場面は、正直「要る?」という感じでしたが。。。)小早川秀秋の調略を防いだ筈が、カピタンの企みにより結局は徳川につかれてしまい、西軍は敗れる。

というように、色々な節目で抵抗してみたものの結局は負けた。この辺、プレイしながら、もしかしたら1つくらいは歴史の流れが変わるルートもあるのかな?と思ったのですよね。でもそんなものは無かった。辛い流れにならずにすむ道があれば、、、とも思いましたが、やっぱり根本的な歴史の流れは変わらないというのが良かったのかな、と、今となっては思います。

その後、重傷の三成を佐和山城へ送り届けるために、兼続と七緒で山を抜けるのですが、この場面の兼続の必死の声掛けには涙が止まらず。佐和山城に着いてからは、おそらく二度と会えないとわかっていて交わす約束に涙涙でした。その後、北に戻ってなんとか自軍を撤退させ、ようやく落ち着いたところにもたらされた三成の死の知らせ。ここの熱演にも泣かされました。いやほんと、声優さんって凄い。

その後、徳川家康の要請もあって、佐和山城を占拠しているカピタンを倒すために八葉が集合します。幸村の言葉とか、長政がさりげなく兼続の言動を注意してくれるところとか、色々と良いですね。また、五月ルートを最後までやっていなくても、序盤の絆イベントを見ているだけ起きていることの理由に気づいてしまう場面、なんとも切ないです。伊吹山の敗走のところもそうなんですけどね。

最後の戦いでカピタンを倒した後、とどめを刺すのではなく、きちんと裁きを受けさせるというのも良かった。長政の「乱世は終わりに近づいている」という言葉も印象的でした。

戦では結局勝てなくて、上杉家は残ったものの大幅な減封になって、大切な友も亡くして、辛いことが多かった兼続ですが、それでも未来への希望を胸に力強く今やるべきことをやって前に進もうとする姿に心打たれます。希望の元になった七緒と、ここから先は穏やかに幸せに過ごして欲しいな、と心から思えるエンディングでした。

エピローグの兼続の語り、青龍ルートを見た後だと色々と思うところありますが、このルートではどうかこのままで、と願ってしまいます。